Implant インプラント埋入治療とは
インプラント埋入治療とは、その名のとおりイプラントとよばれる人工歯根を顎骨に埋め入れ、人工歯を固定することで失った歯を補う治療法です。
顎骨に埋め入れたインプラントは周囲の骨と結合して固定されるため、天然歯と同じような感覚で思いきり噛むことができます。また、インプラントは部分入れ歯やブリッジのように周囲の歯を固定源としないため、健康な歯に負担をかける心配もありません。さらにインプラントに装着する人工歯は白いセラミック製で見た目もよく、自然で美しい歯に仕上げられます。
快適な噛み心地を手に入れたい方、周囲の歯に負担をかけたくない方、見た目の美しい歯にしたい方など、より良い治療を希望する方にインプラント埋入治療はおすすめです。
今お使いの入れ歯が合わない、よく噛めないという方もぜひご相談ください。
インプラント・入れ歯・ブリッジの比較
失った歯を補う治療には、インプラント埋入治療のほかに入れ歯治療やブリッジ治療があります。それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで、より適した治療法を選択することが大切です。
インプラント | 入れ歯 | ブリッジ | |
---|---|---|---|
対応でき る症例 |
1本のみの欠損から全歯欠損まで幅広く対応可能。ただし全身疾患がある方や骨密度が低い方は治療できない場合もある。 |
1本のみの欠損から全歯欠損まで幅広く対応可能。体の状態にかかわらず治療できる。 |
3本以上連続して欠損している場合や、隣の歯に固定源となる歯がない場合は治療できない。 |
周囲の歯 への負担 |
顎骨に固定するため、周囲の歯に負担をかけない。 |
部分入れ歯は、周囲の歯を固定源とするため負担がかかる。 |
両隣の歯を削ってブリッジの支えとするため、負担がかかる。 |
噛む力 |
自分の歯のような感覚で思いきり噛める。 |
噛む力は天然歯の半分以下と大幅に低下する。 |
噛む力は天然歯の6~7割程度回復できる。 |
審美性 |
天然歯と見分けがつかないほど自然で美しい状態に回復できる。 |
保険診療の部分入れ歯の場合、金属のバネが目立ちやすい。 |
保険診療で奥歯を治療する場合、ブリッジは金属製になるため、審美性に劣る。 |
費用 |
保険が適用されないため、費用は高額になる。 |
保険適用であれば、費用を抑えられる。 |
保険が適用されるため、費用を抑えられる。 |
治療期間 |
治療期間は長く、症例によって異なるが3ヵ月~1年ほどかかる。 |
症例によって異なるが、2週間~1ヵ月ほどで治療できることが多い。 |
症例によって異なるが、1~2ヵ月ほどで治療できることが多い。 |
顎骨へ の影響 |
適度な刺激が顎骨に伝わるため、顎骨が痩せにくい。 |
長期間使用することで顎骨が痩せやすい。 |
長期間使用することで顎骨が痩せやすい。 |
耐用年数 |
適切なケアと定期的なメンテナンスを続けることで、長年使用できる。 |
保険診療の入れ歯の場合3~5年ほどで作り直しが必要になる。 |
保険診療のブリッジは7~8年ほどで作り直しが必要になる。 |
当院のインプラント埋入治療の特長
信頼のおけるインプラントメーカー
インプラントは患者さまの大切な体に入れるものです。そのため、新城歯科医院では安全性に信頼のおけるGC社とストローマン社のインプラントを採用しています。
GC社は日本のメーカーで、骨質に合わせて優れた固定力を発揮するインプラントが特徴です。
ストローマン社は世界的なシェアを誇るメーカーで歴史があり、長期間にわたって安定して使用できます。患者さまのお口の状態に合わせてインプラントを厳選しますので、どうぞ安心してお任せください。
より正確な治療を実現するガイドシステム
ガイドシステムは、患者さまのCTデータをもとにインプラントの埋入角度や位置をシミュレーションし、より安全に手術ができるようアシストするシステムです。
術前に顎骨の質や量、周囲の血管や神経の走行状態などを把握して手術のシミュレーションを行なうと、適切な位置や角度でインプラントを埋め入れられるうえに、手術によるリスクを回避できます。
また、シミュレーションデータをもとに作製した手術用ガイドを患者さまのお口に装着いただき、そのガイドに沿って手術を行なうことで、治療計画どおりの位置にインプラントを埋め入れられます。
安心のインプラント10年保証
当院では、ガイドデント社が提供する「インプラント10年保証」を導入しています。この保証制度は、治療後10年以内にインプラントや人工歯にトラブルが生じた場合に無料で再治療を受けられるというものです。
院内保証ではなく第三者機関による保証なので、転居などで通院できなくなった場合でも、転居先の近くの認定歯科医院にて引き続き保証を受けることができます。
手術が怖い方への静脈内鎮静法
当院では、インプラントの手術に対して恐怖や不安が強い方も安心して治療を受けられるよう「静脈内鎮静法」に対応しています。
静脈内鎮静法とは、鎮静薬や麻酔薬を点滴で静脈内に投与する麻酔法です。ウトウトと半分眠っているような状態になり、痛みだけでなく手術に対する恐怖心や不安を軽減できます。インプラント埋入治療を受けたいけれど「手術が怖い、不安」という方はお気軽にご相談ください。
インプラント埋入治療の
費用について
当院のインプラント治療の価格は、インプラント1本につき、埋入、上部構造を含めて35万円〜45万円となっています。
決して安くはありませんが、これは治療の質と安全性を追求しているからこその価格設定です。
当院のインプラント埋入治療は、将来的にインプラントの人工歯と隣の歯とのすき間に食べ物などが詰まらないよう設計するなど、機能性・審美性だけでなく快適性にもこだわっています。また、歯周病にかかっている方の場合は、きちんと歯肉を健康な状態に改善してから治療を進める点や、歯科麻酔に精通した医師が常駐し、手術の痛みや安全面でも安心できる体制を整えている点も特長です。
価格と治療の質が見合っているか不安な方は、当院の治療について詳しく知るためにぜひ一度ご相談ください。
骨が足りない方のインプラント埋入治療
インプラントを顎骨に固定するためには、埋め入れる位置に充分な骨量が必要です。しかし、顎骨は歯周病や合わない入れ歯の使用などが原因で痩せてしまうことがあります。顎骨が著しく痩せているような場合は、そのままではインプラント埋入治療を行なうことができないため、骨量を増やす「骨造成」という処置が必要です。
骨造成には以下のような種類があります。
サイナスリフト
上顎の奥歯のすぐ上には上顎洞という空洞があるため、上顎の骨量が足りないとインプラントが上顎洞を突き破ってしまうリスクがあります。そのようなケースに対して上顎の骨量を大量に増やすために行なう骨造成がサイナスリフトです。
サイナスリフトでは、上顎の顎骨に頬側から窓をつくるように穴をあけ、そこから上顎洞の底の粘膜を上に持ち上げて人工骨を詰めることで上顎の骨量を大幅に増やします。
ソケットリフト
サイナスリフトと同じく上顎の奥歯部分の骨量が足りないケースに行なう骨造成です。上顎の骨量が5mm未満と骨量がとくに少ない場合にはサイナスリフトを行ないますが、骨量が5mm以上ある場合は、手術による負担を軽減できるソケットリフトが適しています。
ソケットリフトでは、顎骨に下から垂直に穴をあけて専用の器具で上顎洞の底の粘膜を押し上げ、人工骨を詰めて骨量を増やします。
GBR
インプラント埋入治療を行なうにあたって顎骨の厚みが足りないケースに行なう骨造成です。
GBRでは、骨量を増やしたい部分の歯肉を切開し、そこに人工骨を詰めてメンブレンとよばれる人工膜で覆い、骨の再生を促します。メンブレンを使用すると、再生力の強い歯肉が骨側に入り込むのを防ぎつつ骨を再生させることが可能です。骨の状態によってはインプラントの埋め入れとGBRを同時に行なう場合もあります。
インプラント埋入治療の流れ
1インプラント相談
患者さまのお口のお悩みやインプラント埋入治療に関するご要望などをじっくりと伺ったうえで、必要なインプラントの本数やおおよその治療期間、治療費などについて丁寧にご説明します。
2検査・精密診断
適切な診断と安全な手術のためには患者さまのお口の状態をより正確に把握することが重要です。CTやレントゲン撮影などで詳しく患者さまのお口の状態を検査し、診断します。
3治療計画の立案
検査の結果をもとに治療計画を立案します。当院ではガイドシステムを使用し、インプラントのサイズや埋め入れる位置、角度などをシミュレーションしたうえで治療計画を決定します。
4インプラント埋入手術
局所麻酔をして手術用ガイドを患者さまのお口にセットし、ガイドに沿ってインプラントを顎骨に埋め入れます。歯肉の切開が必要ないので手術によるダメージの軽減が可能です。
5仮歯の装着、型どり・人工歯の作製
必要に応じて仮歯を装着し、インプラントが骨にしっかりと固定されるまで数ヵ月待ちます。再び歯肉を切開してインプラントの頭部に人工歯と連結させるためのパーツを取り付けて型をとり、最終的にセットする人工歯を作製します。
6メンテナンス
人工歯をセットしたら治療は完了です。インプラントのトラブルを防ぐため、毎日のセルフケアにプラスして定期的に当院にてメンテナンスを受けていただきます。
Maintenance 治療後のメンテナンスについて
インプラントや人工歯は人工物ですが、インプラントの周りの歯肉や骨は、細菌に感染することで炎症を起こす可能性があります。「インプラント周囲炎」とよばれるその症状は、悪化するとインプラントが脱落する原因になるため、治療後はインプラントの周囲に細菌が繁殖しないようケアすることが重要です。
歯磨きによる毎日のセルフケアを基本として、定期的に当院で検診やクリーニングを受け、インプラントの周囲の歯肉や骨を細菌から守りましょう。
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・サージカルテンプレート(手術用テンプレート)を作製することで、インプラントの埋入位置・方向・角度・深さの精度と正確性を向上させられます。
・低侵襲での治療が可能ですが、術後に腫れや痛みが現れることがあります。
・歯肉に塗布する表面麻酔や、一般的な歯科治療で歯肉に注入する浸潤麻酔は保険診療となります。インプラントによる治療などの自費診療(保険適用外)で笑気吸入鎮静法、静脈内鎮静法、全身麻酔を行なう場合は自費診療となり、保険診療よりも高額になります。保険診療となった場合も、高額になることがあります。これらの麻酔法を保険診療で行なうには治療内容など条件がありますので、詳細は歯科医師にご確認ください。
・表面麻酔薬の使用により、じんましんやむくみなどを発症することがあります。
・浸潤麻酔の使用により、アドレナリンの影響で血圧上昇や動悸などを発症することがあります。高血圧症や心臓疾患のある方は注意が必要なので、事前にお申し出ください。
・笑気吸入鎮静法の実施により、ごくまれに効果が切れたあとの吐き気や嘔吐、末梢神経障害が現れることがあります。
・静脈内鎮静法の実施により、薬剤による影響や全身疾患との関連から重篤な副作用を引き起こすことがあります。持病のある方は注意が必要なので、事前にお申し出ください。
・全身麻酔により、吐き気や嘔吐、肺炎、アナフィラキシーショック、悪性高熱症などを発症することがあります。また、誤嚥性肺炎を起こすことがあるため、治療前日24時以降は絶食いただいています。
・そのほか、麻酔薬の影響ではなく緊張状態や麻酔注射時の疼痛により起こる脳貧血により、悪心、吐き気、手足の震え・痺れが起こることがあります。
・麻酔効果が切れるまで口の中の粘膜や唇の感覚が麻痺しているため、唇を噛んだりやけどなどをしないよう、食事は避けてください。
・アルコールにより血流が良くなり、出血・腫れ・痛みが増してしまうことがあるため、飲酒は避けてください。
・機能性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・外科手術が必要となります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・治療後、骨がしっかりと作られるまで3~6ヵ月の治癒期間が必要です。
・歯周病の方、心疾患や骨粗鬆症など内科的な疾患のある方は、骨造成治療が適さないことがあります。
・口腔内の衛生状態の悪い方、顎骨が足りない方、免疫力や抵抗力が低下している方、歯周病発生リスクの高いとされる糖尿病の方、喫煙する方は、すぐに治療できないことがあります。
・日常的に服薬しているお薬などが治療に影響することがあります。
・サイナスリフト・ソケットリフトの処置にあたり、上顎洞膜が破れる可能性があります。その場合、手術後に抗生剤を服用して感染を予防し、膜が自然に治癒するまで待ちます。
・体の状態や細菌感染により、骨補填材と骨とが結合しない場合があります。この場合、原因を取り除き、ご希望があれば再治療を行ないます。
・骨の成長途中であるお子さま(おおよそ18歳未満の方)、妊娠中の方は治療が受けられません。